歯列矯正にはさまざまな器具が使われますが、近年注目されているのが「アンカースクリュー」を用いるインプラント矯正です。
ただ、アンカースクリューという言葉に馴染みがなく、一般的な人工歯根のインプラントとどのような関係があるのか疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、この器具がどのようなものであるのかを分かりやすく解説します。
アンカースクリューとは?
歯科矯正で使われるアンカースクリューとは、治療期間中だけ顎の骨に一時的に埋め込む、チタン製の小さなネジのことです。
歯を動かす際の強固な固定源として利用することで、これまでの矯正治療では難しかった複雑な方向への歯の移動が可能になり、結果として治療にかかる期間を大幅に短縮できるようになります。
歯科用アンカースクリューの大きなメリットは、奥歯を固定源にする必要がないため、動かしたい歯だけをピンポイントで狙って効率的に動かせる点にあります。
これにより、従来の装置では難しかった奥歯の確実な後方移動が可能になり、健康な歯を抜かずに治療できる確率が高まります。
さらに、歯をスムーズに移動させられることで治療全体の期間短縮につながるケースも少なくありません。
なお、使用する器具は直径1.2~2mm、長さ6~12mmという極小のチタン製ネジで、金属アレルギーが起こりにくく体に優しい素材のため、安心・安全に治療を進めることができます。
埋入手術は数分から10分程度と短時間で終わり、しっかりと局所麻酔を使用するため施術中に痛みを感じることはほとんどありません。
麻酔が切れた後に感じる痛みに関しても、通常は処方される鎮痛剤で十分に抑えられます。
また、役割を終えたスクリューは矯正治療の完了後に簡単な取り外しが可能です。
除去した後の歯茎の傷は数日から1週間ほどで自然に塞がり、骨の跡も時間の経過とともにきれいに元通りに治っていきます。
アンカースクリューのデメリット
多くのメリットがあるアンカースクリューですが、いくつか注意すべきデメリットも存在します。
代表的な注意点として挙げられるのが、埋め込んだ後にスクリューが外れてしまうリスクです。
骨の質やお口の中の清掃不良による炎症などが原因で、まれに緩みや脱落が生じるケースがあります。
そもそもアンカースクリューの成功率は80~90%と基本的には高い確率で安定しますが、骨の状態などにより外れてしまうケースも想定されます。
万が一外れてしまった場合でも、位置を少し変えて再埋入によるリカバリーが可能です。
ただ、スクリューの周りに汚れが溜まると歯茎が炎症を起こす恐れがあるため、専用のブラシなどを使って日々の丁寧なケアを心がけましょう。
費用面に関しては、他の矯正治療と同じく公的医療保険が適用されない自費診療となります。
そのため、全体の治療費とは別に、スクリュー1本あたり約2万~5万円が追加でかかる点に注意しましょう。
具体的な料金体系はクリニックによって異なるため、再埋入時の費用や除去料が含まれているかなど、まずは事前のカウンセリングで総額や内訳をしっかりと確認することをおすすめします。
まとめ
アンカースクリューは、歯科矯正の期間中に顎の骨へと埋入するチタン製の小さなネジです。
これを動かない固定源とすることで、狙った歯だけをピンポイントに移動させられます。
奥歯を後ろに大きく動かせるため、健康な歯を抜かずにスペースを作れる可能性が高まり、全体の治療期間が短縮されるケースも少なくありません。
一方で、まれにスクリューが外れてしまうリスクや、周囲の汚れによる歯茎の炎症には注意が必要です。
治療を順調に進めるためにも、日々の丁寧なセルフケアを心がけましょう。
成城で予防歯科をお考えの際には、『Kデンタルクリニック成城』にご相談下さい。
患者様と向き合い、可能な限り歯を傷つけない治療法をご提案させて頂きます。
スタッフ一同、お待ちしております。
