不正咬合の治療をする際に使用する矯正装置には、さまざまな種類があります。
子供の反対咬合(受け口)を治す場合の矯正装置の一つが、筋機能訓練装置(ムーシールド)という装置です。
筋機能訓練装置(ムーシールド)はどのような効果がある装置なのでしょうか?
筋機能訓練装置の主な効果について、解説します。
筋機能訓練装置(ムーシールド)とは?
矯正治療の中でも人気のあるマウスピース矯正には、さまざまな種類があります。
中には子どもの矯正治療に特化したものがあり、たとえばプレオルソは、子どもの噛み合わせの矯正によく使用される矯正装置です。
ムーシールドも子供用の矯正装置の1つで、子供の反対咬合(受け口)の治療に特化しています。
筋機能訓練装置とも呼ばれ、原因を改善していくことが可能です。
子供の受け口の原因の1つに、舌の位置や動きがあります。
ムーシールドは、舌の位置を正しい位置へと導き、頬側の筋肉に異常な力がかかることを防ぎます。
そうすることで、歯に余計な力がかからなくなり受け口が改善されます。
ムーシールドの主な効果
ムーシールドには、主に3つの効果があります。
1つ目は、舌を上に持ち上げることで上顎を広げるという効果です。
舌は、上顎に触れている状態が正しい位置です。
舌を上に押し上げることで、上顎が下顎よりも広くなり、下顎の方が広くなる受け口を防ぐことができます。
受け口の場合、舌を上顎につけることができないので、ムーシールドで強制的に持ち上げて改善します。
2つ目は、下の前歯が出るのを防ぐ効果です。
受け口の場合、舌が上顎に付かない代わりに下の前歯に当たってしまうため、下の前歯が前に押し出されやすくなります。
前歯が押されることで、さらに受け口が悪化するのです。
ムーシールドで舌を押し上げることで、前歯が押されなくなるため受け口の悪化を防ぐことができます。
しばらく舌を当てないようにしておけば、動いた歯も徐々に元の位置へと戻っていきます。
3つ目は、頬の筋肉によって上顎が狭くならないようにする効果です。
嚥下の際に口の周りの筋肉に余分な力が入る異常嚥下癖があると、頬の筋肉によって上顎が狭められてしまいます。
ムーシールドを使用すると頬の筋肉に余計な力が入らないようにできるので、上顎が狭まることを防止できます。
まとめ
ムーシールドは、子供の反対咬合(受け口)を治すための筋機能訓練装置という矯正装置です。
舌を上にあげる効果があるため、反対咬合で舌が上顎に付かないという人でも押し上げることができます。
また、舌を正常な位置に置き、上顎の成長を促すことが可能です。
上顎につかない舌は下の前歯を前に押し出してしまうことが多いのですが、ムーシールドで上にあげることで下の前歯が押されるのを防止できます。
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