矯正治療中は歯の状態も普段とは違うため、なるべく負担がかからないよう注意しなくてはいけません。
しかし、どんなに注意していても、矯正治療を受けてから食いしばりをすることが増えたと感じる人もいるでしょう。
矯正治療と食いしばりには、どのような関係があるのでしょうか?
矯正と食いしばりの関係について解説します。
歯の接触
通常、歯は上下間で2mm前後開いている状態が理想的とされています。
接触している状態は歯列接触癖、TCHと呼ばれています。
TCHになると顎には絶え間なく力がかかるようになるため、顎関節症になるリスクも高くなるのです。
同じように上下の歯が接触する状態で、強い力で接してしまうのが食いしばりという状態です。
今は軽い力で接しているだけでも、将来的には食いしばりになるリスクがあるという点でも、TCHは早く治療するべきといえます。
TCHになりやすいのは、スマホやパソコンの使用で前かがみになり下を向くことが多い人です。
なぜなら、下を向くほど顎は閉じやすくなるためです。
日常生活の中で、上下の歯が接していることが多いと感じたら、できるだけ接しないよう気をつけましょう。
食いしばりは矯正治療にどう影響する?
食いしばりの癖がある場合、矯正治療においてどのような影響が生じてしまうのか解説します。
食いしばりは歯に縦方向の力を加えますが、矯正治療は歯を動かすため横方向に力を加えることとなります。
1方向に力が加わるため、歯が動くのが遅くなり、矯正治療に時間がかかるようになるという点がデメリットです。
また、食いしばりによって歯の神経まで刺激が伝わるようになると、矯正治療の痛みが強くなることもあります。
ワイヤー矯正では歯にブラケットという装置を貼り付けますが、治療が終われば当然取り外します。
外した時、歯に影響がない程度の力で貼り付けているため、食いしばりによって歯に強い力がかかると外れることもあるでしょう。
特に、歯が常に接触している状態の場合、装置同士がこすれ合うことが多いため、外れやすくなります。
マウスピース矯正の場合は、食いしばりの癖があるとマウスピースを強く噛むことが増えて、変形しやすくなるでしょう。
まとめ
歯が上下で常に触れ合っていると顎の負担が大きくなるため、顎関節症のリスクが高くなってしまいます。
今は軽い力で触れているだけでも、いずれ食いしばるようになるリスクが高いでしょう。
食いしばりの癖があると、矯正治療でスムーズに歯を動かせなくなるため、余分に時間がかかるようになるかもしれません。
また、ワイヤー矯正の場合はブラケットが外れやすくなってしまうため、気をつける必要があります。
成城で予防歯科をお考えの際には、『Kデンタルクリニック成城』にご相談下さい。
患者様と向き合い、可能な限り歯を傷つけない治療法をご提案させて頂きます。
スタッフ一同、お待ちしております。