高齢化が進む現代日本で特に問題となっているのが認知症の発症率の上昇です。
しかし、根本的な治療方法は確立していないため、一度なったら回復することはありません。
アルツハイマー型認知症は、歯周病患者の場合は発症するリスクが高まります。
どのようなリスクがあるか、解説します。
歯周病とアルツハイマーの関係は?
口の中で起こる病気の1つに、歯周病があります。
この病気は歯茎に炎症を起こし、放置していると歯が抜けてしまうため、なるべく早く治療することが望まれます。
歯周病の影響は口の中だけではありません。
実は、全身に影響があるのです。
その影響の1つが、アルツハイマー型認知症の発症リスクです。
歯周病患者は、そうではない人と比べてアルツハイマーが発症するリスクが高いと言われています。
実際に九州大学の研究では、歯周病菌を投与したマウスにアルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβが通常の10倍近くに増えていました。
歯周病菌が増えると、免疫細胞が過剰に攻撃を加えるようになり免疫細胞に炎症が発生し、炎症物質が免疫細胞を刺激することでアミロイドβが生成されます。
そしてアミロイドβは脳に取り込まれていき、蓄積されることでアルツハイマーが発症するリスクが高まるのです。
アルツハイマーの予防
アルツハイマーは一度発症すると、現状では発症前の状態に戻すことができません。
そのため、発症しないよう予防しておくことが大切です。
アルツハイマーは、どのようにすれば予防できるのでしょうか?
必要なものは、まず適度な運動です。
1回30分以上の有酸素運動を週3~4回行うことで、アルツハイマーの予防になると言われています。
有酸素運動は、特に負荷が強いものである必要はありません。
軽いジョギングやウォーキングなど無理なく継続できるもので十分です。
また、筋トレも同時に行うことでより脳が活性化されます。
睡眠の質を上げることも、予防に効果があります。
喫煙や飲酒も発症リスクを高めるため、禁酒や禁煙も予防となります。
また、生活習慣が乱れると発症するリスクが高まるため、生活習慣も見直しましょう。
以上のように、適度な運動や禁酒・禁煙、生活習慣の見直しを行ったうえで、毎日きちんと歯を磨き、歯垢をできるだけ落として歯周病を予防してください。
歯周病の予防はアルツハイマーの予防にもつながります。
自力で歯垢を落とし切ることは難しいため、定期的に歯科検診を受け、歯垢を落としてもらうことが大切です。
まとめ
歯周病は口の中の病気ですが、その影響は口の中だけではなく全身に及びます。
アルツハイマーもその影響を受ける病気の1つで、一度発症すると元通りには戻りません。
そのため、歯周病は重症化する前に治療することが大切です。
歯周病を早期に発見して治療するには、定期的に予防歯科を受診するのがおすすめです。
年数回でいいので、通ってみることを考えてみてください。
成城で予防歯科をお考えの際には、『Kデンタルクリニック成城』にご相談下さい。
患者様と向き合い、可能な限り歯を傷つけない治療法をご提案させて頂きます。
スタッフ一同、お待ちしております。