歯周病は、歯を失う原因として最も多い病気です。
歯周病になると、歯茎が炎症を起こして歯周組織を破壊するため、歯を支えることができずに歯が抜けてしまいます。
歯周病の治療方法の1つである、破壊された歯周組織を再生させる歯周組織再生療法がどのような治療なのか、解説します。
歯周組織再生療法とは?
歯周組織は、歯の周辺にある歯を支える組織のことで、歯茎や歯根膜、セメント質、歯槽骨などがあります。
歯周病になると炎症が起こり、歯周組織は破壊されてしまいます。
歯槽骨は歯の土台、歯根膜は歯根と歯槽骨をつなぐなど、歯周組織にはそれぞれ役割があるのですが、全体的には歯を支えるという目的があります。
しかし、歯周病になって破壊されてしまった場合は、歯を支えることができなくなるため、歯は抜けてしまうのです。
歯周組織は、放っておけば回復するものではありません。
回復させるためには、歯周組織再生療法を行う必要があるのです。
歯を支える歯周組織を再生させるために必要な場所を確保して、組織の再生を誘導するための薬剤を入れて再生させます。
治療の流れ
歯周組織再生療法がどのような流れで進められるのかを解説します。
骨が失われて歯の周りに深い骨欠損があるので、まずは歯肉を一時的に広げて骨が欠損している部分を明らかにし、歯の根の部分をきれいにしていきます。
歯根部には、プラークや歯石、炎症を起こした組織などが付着していることがあります。
付着したまま治療を進めても、治療後に再び歯周病を起こしてしまっては繰り返しになるため、原因をしっかりと除去してから治療を進めていく必要があるのです。
歯の根がきれいになったら、歯周組織の再生を誘導するための薬剤を注入します。
薬剤にはいくつかの種類があり、特によく使用されるのがたんぱく質の一種でできているエナメルマトリックスデリバティブを主成分とした、エムドゲインという薬剤です。
薬剤を注入したら、広げていた歯肉を元通りにし、組織再生誘導薬剤を密封します。
薬剤は、半年から1年ほどの時間をかけて骨を再生していき、体の一部と同化させて歯を支える歯周組織を造りあげていきます。
まとめ
歯周病は、歯を支える歯周組織に炎症を起こして破壊し、歯の支えを失わせ、歯が抜けやすくなる病気です。
歯周病で失われた歯周組織は放っておいても回復しないため、歯周組織再生療法を受けて再生させる必要があるのです。
再生には長い時間がかかり、定期的に治療した箇所を確認してケアしていく必要があるので、歯科医院に通えるタイミングで治療を受けましょう。
成城で予防歯科をお考えの際には、『Kデンタルクリニック成城』にご相談下さい。
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